ハウスカダイクス建設

大阪・堺の注文住宅 ダイクス建設

  • HOME
  • >
  • blog
  • >
  • 家づくりの豆知識「環境共生住宅 聴竹居」

家づくりの豆知識「環境共生住宅 聴竹居」

2017年11月29日

おおよそ90年も前に建てられたとは思えない美しい佇まいをみせるこの建物は、日本の住宅の一歩先の姿を見据えていた一人の建築家によって建てられました。日本の環境共生住宅の原点となった「聴竹居」です。


 

京都府乙訓郡大山崎町、JR大山崎駅からほど近い坂の上に「聴竹居」はあります。

 

大正から昭和にかけて活躍した建築家、藤井厚二氏は、

自ら住み心地を自邸で実験、検証するために何度も自宅を建てました。

「聴竹居」は第5回目の住居でその完成形と言われています。




自然素材の環境共生住宅(パッシブ住宅)

 

「聴竹居」が建てられたのは昭和3年。

もちろんまだ

「パッシブ(自然のエネルギーを生かす)住宅」

なんて言葉はなかった時代です。

 

しかし聴竹居にはその地形を生かし、

偏西風によって淀川から上がってくる涼しい風を

居室に取り込む工夫がされています。

 

その仕組みによって、

夏はエアコンなしでも室内の温度差は外気より4℃程低く、

涼しく過ごせるそうです。

 

風の取り込み口はスライド式で開閉ができるので、

冬は閉めることができます。

 

調湿作用のある土壁に網代で作られた天井。

排気口から空気は屋根裏に抜け、

まるで家全体が呼吸している様です。

 

和モダンなデザイン

 

デザイン性の高さでも特筆すべき点がたくさんあります。

 

それは伝統の数寄屋造りの「和」と、

欧米のモダニズムの「洋」を

織り交ぜた幾何学的で美しいデザインで統一されている事。

 

藤井厚二氏は照明や椅子も自らデザインしており、

こだわりは細部に至ります。

 

居室に面した畳の部屋は床を30㎝高くして、

椅子に座っている人と目線を合わせる工夫がされており、

食堂からは他の部屋にいる家族の様子も見渡せるようデザイン

されています。

 

宮大工による伝統技術

 

宮大工によって建てられた「聴竹居」

季節ごとに変わる絶景が楽しめる縁側は角に柱が無いのが特徴です。

 

90年近い年月を経った今も古い木造家屋にありがちな

建具の歪みやがたつきもなく、

大きな縁側の窓は軽く滑るようにスーッと開閉できました。

 

窓と柱の凸凹がピッタリとはまるように閉まり隙間風もシャットアウト

ネジ頭まで横一文字に揃っていたのには驚きました。

 

一歩先の未来を見据えていた、一人の建築家の情熱

そしてそれを実現するため支えたたくさんの人達の

技術と協力によって後世に残る建築が生まれたのですね。

 

「聴竹居」は20175月に国の重要文化財に登録されたそうです。

 

見学には事前申し込みが必要ですが、ボランティアさんにより、

詳しい説明をして頂けます。

又、写真撮影には許可が必要です。

 

室内写真は基本的にネット掲載不可との事で、

残念ながらお見せできませんが

 

知る人ぞ知る、日本の名建築。

また違う季節にも、もう一度行ってみたいと思える場所でした。

 

聴竹居公式サイト